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不景気なんてどこ吹く風。今月開かれた「第9回東京ガールズコレクション」(TGC)には、ギャル系ファッションでキメた女の子たちが結集、有名モデルの最新ファッションショーを楽しみ、赤西仁の歌声に酔いしれた。約7時間に及ぶ祭典にのべ2万3千人が来場。その熱気とパワーはとどまるところを知らない。

 大音響の中でカウントダウンが始まる。5日午後2時半、リップサービスの黒いジャケットを着た山田優が長さ約40メートルのランウエーに登場。その姿が巨大モニターに映し出されると、東京・国立代々木競技場第一体育館に詰めかけた1万人以上の女の子たちから歓声とどよめきが上がった。

 「日本のリアルクローズを世界へ」をテーマに05年から開かれているTGC。今回は協賛スポンサーを含め約30ブランドが参加し、約80人の人気モデルらがこの秋冬の最新ファッションを披露した。

 ブランドはいわゆる109系からセレクト系まで幅広いが、80年代やロックの要素を取り入れ、色柄ではアニマル柄、アイテムではライダーズジャケットやニーハイブーツが目立った。価格は秋冬のアウターでも1、2万円前後に設定するブランドが多い。

 ショーに加え、青山テルマらゲストのステージ、協賛各社とTGCの協業商品の紹介など盛りだくさんのメニュー。5千~7500円の前売りチケットは完売だった。

 前橋市の学生(18)は「雑誌何冊分も服が見られるし、あこがれのモデルと同じ空気を吸ってるだけで楽しい」と声を弾ませる。フィンランドから来た学生(19)は「日本のファッション、おしゃれでポイント高いよ」と話した。

 海外にも及ぶこの驚異的な動員力について、TGC実行委員会の永谷亜矢子チーフプロデューサーは「ファッションに音楽、生のモデル。彼女たちの見たいものがそろってるから」と事も無げに言う。

 最近では前売り券がプラチナチケット化するなど、TGC自体にステータス感も出てきたと永谷さんは指摘。「イベントはちゃんとやって当たり前。問題は参加ブランドや協賛社の商品が動くかどうか。そこまでの責任を考えてやってる」と語る。

 オープニングを飾ったリップサービスは今回が7回目の参加。同ブランドを展開するクレッジの嶋有紀副社長(45)は「店頭イベントなどとは集客規模が違う。TGCのステータス感とブランドの認知度がリンクして上がってきた手応えを感じる」。

 今回初めて参加したリミットレスラグジュアリーは、TGCを境に店頭の集客や売り上げが伸び、モデルが着た服に民放テレビの取材が入った。商品開発マネジャーの橋本さや香さん(31)は、予想以上に素早い“TGC効果”に驚く。「条件があえば次回もぜひ参加したい」という。

 今回、久しぶりにTGCを見たデザイナーの小西良幸さんは「あれはファッションじゃなくてビジネスだ」。その一方で、「きれいでかわいくなりたい女の子がこれほどいて、彼女たちにとってリアリティーがあるTGCが支持されているのは事実。その発信力はすごい」とも認める。

 ただTGC同様、東京から世界へ発信しようと年2回開かれている東京コレクションとの間には溝があると小西さんはいう。

 「日本のファッションの将来のためには、その両者をクロスオーバーさせていく仕掛けも必要では」(菅野俊秀)

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