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――ブランド設立120周年を迎えて、東京での記念ショーや銀座店の新装開店も華やかでしたね。

 私たちの仕事は、女性がより優雅できれいになるための美しい服を作ること。そんな服の物語が失われてきた中で、改めて服への情熱を示したかったのです。大切なのはそのことだけ。店には豪華なシャンデリアやイスなども置きましたが、実はそんなことはどうでもよかったのです。

 ――手がけ始めて8年。この間、世の女性たちはどう変わったと感じますか。

 新世紀に入ってからの大きな変化は、女性らしさが異性の目ではなく自分が楽しむためという視点で定義されるようになったこと。しかし最近は一方で、責任ある地位に就く女性が本格的に増えたことで、より強くて知的で能動的なことも求められてきた。そのため例えば今シーズンは、オンの場で着るテーラードスーツと部屋着の二極をそろえました。

 ――ランバンのドレスを着ると、よく男性に言い寄られると言われますが。

 それはうれしいのですが、どんなドレスを着ているかではなく、どんな人なのかが今はより大事なのです。そのため、女性の内面の強さをパワーアップするような、しかも品の良さとつつましさも備えたシンプルで長く着られる服を作っていきたいと思います。

 ――ファストファッション全盛。ブランド品が高くなり過ぎたせいもあるのでは?

 私たちは最新の素材と芸術的な技術で革命のような試作品を作る。時には、6回も7回もやり直します。デザインには、鍛錬を続けた技と詩的で心に訴えるような夢の部分が込められているのです。ブランドは、9ドルのTシャツではなく、少しお金がある時に買いたくなる物を作っていくべきだと思う。

 ――今後ブランドをどうデザインしていきますか。

 ランバンはグループ企業の傘下にない独立ブランド。生き残るためには、その時々の直感が大切です。人生と同じように、愚直でも目の前の目標をていねいにこなしていきたい。(編集委員・高橋牧子)

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